自己資金を使うよりも借金をしなさい
あなたは、自分の「生涯年収」をご存知ですか?
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計・労働統計加工指標集(2022年版)」によると、正規社員として働く大学・大学院卒の男性の生涯年収は2億6190万円。女性は2億1240万円です。
所得税や住民税、社会保険料などを引いた最終的な手取りは、男性で約1億8000万円~2億1000万円、女性で約1億5000万~1億7000万円です。これでは、100万円を貯めることはできても、数千万円を貯めるなんて夢物語ではないでしょうか?
借金の種類と方法を知れば安心な投資ができる
私の弟は、不動産投資を始める前、アパートの清掃員でした。
給料も安く、貯金も50万円ぐらいしかありませんでした。そんな彼も、今ではいくつもの不動産を所有するオーナーになり、高収入を実現しています。
不動産投資で成功できた理由は2つあります。
1つ目の理由は、私が不動産投資の知識やノウハウを伝授したためです。
本人は不動産IQが高いわけではありませんが、私が物件の選定から購入方法まで教えたため、不動産IQが高い人と同じ行動を取ることができました。
その結果、いくつもの不動産を所有することができたのです。
2つ目の理由は、借金(ローン)を上手に活用したことです。
融資を受けるにはいくつかの方法があり、それらを調べたうえで、自分が使える融資を適切に選択することが不動産投資を成功させる秘訣です。
初心者の多くは借金を活用する方法を知らず、「不動産投資には大金が必要だ」「収入がないと融資を受けることもできない」と思い込んでいるのですが、そうではありません
融資が受けられる人、受けられない人
勉強ができてスポーツ万能、みんなから慕われている優等生と、よく学校をサボっていてテストの点も悪く、先生や生徒にからむ劣等生がいたとします。
あなたなら、どちらにお金を貸したいと思いますか?
普段の素行と「信頼性」に基づいて判断すると、前者と考える人が多いでしょう。しかし、優等生がものすごく貧乏な家庭で育ち、劣等生は家柄もよくお金持ちだったとしたら、判断も変わってくるのではないでしょうか?
本人が劣等生であっても「お金持ちの両親」という後ろ盾がある人と、優等生であってもお金の面で心配な人、どちらが資金を回収しやすいのかは明白です。
他人が支払ってくれる「良い借金」がある
戦前に第一生命保険の社長を務め、戦後は東京芝浦電気(東芝)の社長として経営再建を成功させた石坂泰三氏は、次のような言葉を残しています。
「有効、有意義な借金、必ず返せる借金、分相応な借金は、けっして一概に排すべきではない」
「借金=悪」と頭ごなしに否定すべきではありません。
むしろ、有意義な借金は積極的に活用するべきでしょう。
なぜなら、不動産投資を成功させる秘訣だからです。
元手ゼロ円で2000万円の物件を購入する
重くて持ち上がらない石も、棒を使えば、ひょいっと持ち上がります。
いわゆる「テコの原理」ですね。「支点」を中心として「力点」に力を加えることで、小さな力で大きなものを動かすことができます。
同じように、不動産IQの高い人は頭を使って資産を増やします。
不動産投資の世界では、「レバレッジ(leverage)」と言います。
借金をすることでレバレッジを効かせて、資産を増やしていくのが醍醐味です。
少額の自己資金でも大きな不動産を買うことができます。
「預金力」「借金力」「レバレッジ」のスパイラルアップ
小さな雪だるまも、コロコロと坂道を転がせば徐々に勢いがついていき、周りの雪を吸収して大きくなります。
長い坂の下についたときには、巨大な雪玉になっていることでしょう。
「預金力」「借金力」「レバレッジ」は、まさに雪玉のように、資産を大きく膨らませていくための秘訣です。
重要なのは、「預金力」→「借金力」→「レバレッジ」というサイクルを回していくことです。
実績を積み重ねれば預金も増え、より多額の借金ができるようになり、購入する不動産もより大きくなっていくでしょう